ラボテックでの作業環境測定について
測定方法
(デザイン・サンプリング)
溶接ヒュームのサンプリング(測定)は「均等ばく露作業」ごとに、「金属アーク溶接等作業」を行う労働者2名以上を選定、サンプリング対象とします。
この2名以上は「均等ばく露作業」グループで代表的な作業を行う方であるべきなので、お客様と弊社測定担当者で調整させていただくのが望ましいです。サンプリングは労働者の方の腰にポンプを装着、襟に小型のサンプラー(ろ紙ホルダー)を装着していただき実施いたします。
作業に従事いただく間、ポンプを稼働させ、サンプラー内のろ紙に呼吸域の空気を採取しますので、協力いただく方の作業負担もあるのですが、ご理解いただけますと有り難いです。
サンプリング測定時間
サンプリング時間は「金属アーク溶接等作業」の開始から終了までです。
「金属アーク溶接等作業」に関係する、準備や後片付けといった付随作業時間も、サンプリング対象時間として良いと解釈できます。
サンプリングは「金属アーク溶接等作業」に従事する1作業日における全時間で行います。
例えば、朝8時半から夕方16時半まで作業が行われる場合は、開始から終了までの7時間から食事などの休憩を除いた時間がサンプリング時間となります。
作業が継続している間は、サンプリング時間の短縮は認められませんが、朝9時から11時までの2時間で当日の作業が終了する場合は、サンプリングは2時間のみの実施となります。作業が更に短時間であっても同様です。
例えば、朝8時半から夕方16時半まで作業が行われる場合は、開始から終了までの7時間から食事などの休憩を除いた時間がサンプリング時間となります。
作業が継続している間は、サンプリング時間の短縮は認められませんが、朝9時から11時までの2時間で当日の作業が終了する場合は、サンプリングは2時間のみの実施となります。作業が更に短時間であっても同様です。

「均等ばく露作業」に該当する労働者が複数存在せず、1名のみの場合には、この1名に対し、2作業日について測定を行います(評価には2つ以上のデータが必要なため)。
例えば、月曜日に1日目、翌日の火曜日に2日目のサンプリングを実施する等のスケジュールとなります。
例えば、月曜日に1日目、翌日の火曜日に2日目のサンプリングを実施する等のスケジュールとなります。

原則として「金属アーク溶接等作業」以外の時間(他の作業場へ移動した時間や休憩時間等)にはポンプを一時停止させ、サンプリングを中断します。ただし、「金属アーク溶接等作業」以外の時間に妨害物質の影響が考えられない場合は、ポンプを一時停止せず連続的にサンプリングを行っても良いとされています。
その場合、以下の②のように濃度算出します。
その場合、以下の②のように濃度算出します。
① 分析値÷サンプリング時間 = 濃度
② 分析値÷(サンプリング時間 - 休憩時間等) = 濃度
② 分析値÷(サンプリング時間 - 休憩時間等) = 濃度
分析・評価
■ 分析対象は吸入性の全ての粉じんではなく、吸入性のマンガンのみです。
吸入性とは人の肺に到達する粒径4μm前後の粉じん等の物体を指します。
■ サンプラー内部にセットしたろ紙がサンプルとなります。
これを酸などで前処理した後、吸光光度法または原子吸光光度法等の分析装置を用いて分析を行い、数値化します。
■ 得られた2つ以上の値(2名以上の労働者の値)のうち、最高値を代表測定値とします。
代表測定値以外の値は評価に使用しません。
■ マンガンの管理濃度(作業環境測定の評価で使用する基準値)である0.05mg/㎥(2021年4月1日に従来の0.2 mg/㎥より変更)に対して、代表測定値が何倍にあたるかを求めます。これが呼吸用保護具選定のために用いる要求防護係数となります。